アメリカで2例目となるES細胞臨床試験
食品や医薬品などの許可や違反を取り締まるアメリカの政府専門機関「米食品医薬品局(FDA)」が、アメリカのバイオ企業“アドバンスト・セル・テクノロジー”がおこなった、ヒトの「胚性幹細胞(ES細胞)」を目の網膜細胞に変えて、遺伝性網膜疾患「スターガート病」の患者に移植する再生医療の臨床試験を承認しました。
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Focus Laser Vision's photostream(画像はイメージ)
網膜疾患の治療へ新たな一歩
臨床試験は12人のスターガート病患者が対象で、カリフォルニア大・マサチューセッツ大などの4ヶ所の関連医療施設などで来年1~2月に行う予定です。
ラットやマウスでの動物実験では視力回復効果が確認され、今回の臨床試験で安全性や効果が実証されれば、同じ網膜疾患である「加齢黄斑変性」の患者でも試験する方針とのことです。
スターガート病患者は全米で約2万5000人とみられており、青少年期に多く発症し、網膜色素上皮が破壊され、有害物質を除去する細胞が正常に機能せずに視力が低下し失明に至り、有効な治療法がない眼病です。

AFPBB News
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2776540/6505300