光を失った目・・・
2007年、イギリス人クレイグ・ランドバーグ上等兵はイラク・バスラで任務を遂行中に携行式ロケット弾による攻撃を受け、不幸にも両目の視力を完全に失ってしまいました。
そして帰国後、盲導犬との生活を送りはじめたころに英国防省から、米国Wicab社で開発された「BrainPort」という装置の英国初の試用者に選ばれたのでした。
BrainPortの仕組み
engadgetによると、BrainPortは
カメラから得た映像データを舌で感知できる電気パルスに変換→映像データはさらに白黒に変換→舌に乗せるキャンディーなるデバイスに転送後、映像の白い部分だけで電気パルスを発生させる
という仕組みのようです。電気パルスといわれてもピンときませんが、炭酸飲料やシャンパンがはじけるような感じだそうです。
(実際に使用している動画※ランドバーグ氏ではありません)
完璧に使いこなすのは簡単というわけではなく、画像を解釈できるまでには相当の訓練が必要だといいます。
現在のランドバーグ氏は
訓練を積み重ねたランドバーグ氏は、いまでは装置のおかげで線や形を理解し、物をすぐに拾い上げることができるといいます。それでも氏は愛する盲導犬を手放す気持ちはないようで、「BrainPort」はもう1つの移動用機械に過ぎない」と語っています。
現段階ではまだ試作品のため、これからさらに改良が加えられるということです。BrainPortが、視力を失った方たちの助けとなる日が早く訪れますように。

engadget
http://japanese.engadget.com/2009/08/19/brainport/