小さなゴミや汚れが気になるんだ
イギリス在住のファイナンシャル・アドバイザー、ウィル・パーマーさんが角膜移植をうけたのは、一昨年の3月。右目視力の悪化にともない、角膜移植リストに登録して6ヵ月後に王立ハラムシャー病院で40分にわたる角膜移植の手術を受け、無事に視力が回復したまではいいのですが…。
ゴミが気になる。皿に残ったわずかなソース汚れが気になる。ああ、掃除がしたい!キレイにしたい!と、移植前にはなかった汚れに対する嫌悪感がふきだしたのです。ウィルさんは「女性の角膜を移植されたに違いない」と、いまでは確信しているのだそうです。
記憶転移
以前から、移植にまつわる「臓器の記憶」がウワサされますが、科学的には
正式に認められてはいないようです。自身の精神的変化を受け止められていない受給者が顕在する事実が、臓器の記憶の確定に結びつかないひとつの要因にもなっているようです。
その一方で、臓器移植手術を受けた患者の最高で3分の1は、臓器の提供者が持っていた個性や技術を受け継ぐことがある、という報告もあるようで、Ananova.comでは、ロンドンに住む44歳のゲイリー・レイトンさんが、腎臓の移植手術を受けた直後から絵の才能に目覚めたという記事を紹介しています。
しかし、提供者がいてくれるからこそ再び得られた「日常」。なにはともあれ感謝の気持ちがいちばん大切です。
Telegraph.co.uk(英文)