神経血管網膜症における視覚サイクルモデュレーション
アキュセラ社は同社CEOである窪田良博士と数名の研究者の共著による論文「神経血管網膜症における視覚サイクルモデュレーション」をExperimental Eye Research誌に掲載されたと発表した。
同社は失明疾患のための新しい治療法の開発を行っている臨床バイオテクノロジー企業である。
酸素誘発網膜症の網膜血管に良好な回復
同論文の研究は眼の桿体機能に実験的操作を行うことでこの因果関係を立証するために実施。桿体細胞が、未熟児網膜症など神経血管症の治療標的となり得ることを証明した。視覚サイクルモデュレーションにより桿体機能が変わり、酸素誘発網膜症の網膜血管に良好な回復がみられたとしている。
窪田博士は次のように語った。
本結果は、眼疾患や失明疾患に対し視覚サイクルモデュレーションがもたらす効果を説明するに重要な研究結果です。AcucelaのACU-4429などの視覚サイクルモデュレーターは、ドライ型加齢黄斑変性(ドライ型AMD)など変性性眼疾患を引き起こす可能性がある視覚サイクルの有害副産物の生成の抑制及び阻止を目的としていますが、本稿は、視覚サイクルを変調することにより網膜の酸素要求量を減らし、未熟児網膜症または糖尿病網膜症など通常の神経血管網膜症の治療への可能性を証明することができました。前臨床モデルにおいて、VCM治療により桿体の機能調整が可能であることを実証できたことで、 我々はこの治療方法をAMD以外の様々な失明疾患に苦しむ患者のために役立てる最初の期待と可能性を実証することができました。

アキュセラ社
http://www.acucela.jp/