公開されなかったウランの売却国
日本原子力発電が借金返済に必要な資金を確保するために、
ウランを売却していたことが2月20日、明らかになった。
日本原子力発電が有する原発は現在停止中。再稼働の見通しが立たないため、当面使う予定がないウランの一部を売却した。
売却先は、公表されていない。
ウランは核兵器にも使われるため、売却先を公開するべきとの声もあるが、果たしてどうだろうか。
(画像:Twitter)
IAEA加盟国間で取り引き
軍事転用の恐れもある原子力は
国際原子力機関(IAEA)によって国際的に管理されている。現在世界154か国が加盟しているが、IAEA憲章で多国間の原子力取り引きには保障措置の適用が義務付けられている。
特に
イラクと
北朝鮮の核開発問題が危険視されている現在、セキュリティ措置はさらに強化されている。もちろんな日本も加盟しており、勝手な核の取り引きは不可能だ。
(画像:外務省: 国際原子力機関(IAEA)の概要)
現在、日本が主にウランを輸入している国は
カナダ、オーストラリア、カザフスタン、アフリカ等。輸入したウランを売却先に買い戻してもらうというのが妥当なルートだと考えられる。従って、これら輸入国へ売却したのではないだろうか。
(画像:エネルギー白書2012)
不穏当な国へウランが売却されるとは考えられない。それよりも売却国の情報を明かすほうが、
セキュリティリスクははるかに高い。売却したウランの安全な輸送など、厳重なセキュリティ対策が求められるため、公表は控えた方が得策だ。
とは言え引き取り価格は、購入価格より安いのが常識。損失のつけを払うのは、国民だ。
福島第一原発の廃炉や賠償で巨額の資金を必要とする東電も、ウラン売却を検討していると伝えられおり、不透明な経営のあり方に非難が集中しそうだ。

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http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/atom/iaea/iaea_g.htmlエネルギー白書2012
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