喫煙者のリスク、約5倍
日本人の
加齢黄斑変性はここ数年、増え続けている。1998年の患者数は約37万人だったが、9年後の2007年では69万人。約2倍に急増した。これは、食生活の欧米化が大きく影響しているためといわれている。黄斑変性症は欧米では、
失明原因の第一位となる病気だ。
加齢黄斑変性は、網膜の中心部に位置する黄斑が異常をきたし、さまざまな症状をもたらす。網膜の中心という視野の真ん中が損なわれるため、見え方に影響を及ぼす。
症状が進めば網膜剥離や出血をおこし、失明に至る事態にもなりかねない。このため、
加齢黄斑変性にならないための予防が、何よりも大切だ。
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紫外線にも要注意
加齢黄斑変性は、
加齢と
喫煙が最も大きな原因だといわれる。喫煙は加齢の大敵である体の酸化を進める。
喫煙者は喫煙しない人に比べて約4~5倍もの
加齢黄斑変性リスクが高いという研究データも報告されている。この他、
紫外線も喫煙と同じように酸化を促進するため、なるべく避けたほうがいい。帽子やUV効果のあるサングラスの着用を心がけたい。
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目の老化は深刻。食事対策を忘れずに
加齢黄斑変性の増加と食生活の欧米化は、密接な関係にある。食生活を見直すことが、加齢黄斑変性の予防につながる。
喫煙や紫外線などによる酸化を抑えるためには、
ビタミンCや
ビタミンEが効果的だ。また、加齢黄斑変性には
ルテイン、ゼアキサンチン手し、
ω-3脂肪酸が有効であるとして、研究が進められている。
これらの栄養素は加齢とともに減少したり、体内で自然に作り出されたりするものではないため、意識をして摂取しなければならない。
ルティンは
ほうれん草や、パセリ。
ゼアキサンチンは
柿、みかん、トウモロコシ。
ω-3脂肪酸は、
青背の魚に多く含まれる。
青い野菜とだいだい色の果物、魚を一生懸命食べよう。昔ながらの和食の献立が、健康と若さを保つ秘訣だ。

難病情報センター
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