ここにもはびこる隠蔽体質
都立「
大島小松川公園」(江東区大島九丁目、江戸川区小松川一丁目)周辺で、人体に有害な六価クロムが漏れ出ていたにもかかわらず、東京都が公表していなかったことがわかった。
東京都環境局によると昨年2月、都道の割れ目から黄色い水が漏れ出ていたため検査をしたところ、六価クロムが含まれていた。今年4月にも公園入り口で黄色い水が流れ出た形跡が見つかっている。
都はすみやかに無害化処理を行ったが、都道の下から除去した土壌から、
水1リットル当たり11.1ミリグラムの六価クロムが検出された。これは国の環境基準0.05ミリグラムの、
220倍以上の数値である。
都は「人体に影響ない」
環境局は原因不明としているが、この一帯は1970年代、化学メーカーが六価クロムを含む大量の鉱滓(こうさい=精錬後の鉱物くず)を埋めた跡地だ。
土壌汚染は以前から問題になっており、2001年に水処理施設が設置されるまで、地中に染みこんだ雨水が六価クロムに汚染されて地表に流れ出す問題が繰り返し起きていた。
このため、鉱滓は毒性を除去した上で鉄板などで仕切った地中に埋められている。
基準値の220倍以上の六価クロムが検出されていたにもかかわらず住民に公表しなかった理由について、環境局の成沢智司担当課長は
周辺への飛散はなく、公表の必要はないと判断した。(「 毎日jp」より引用)
と語っている。
「健康に影響しない」として都が公表を怠っていたことに対し、周辺住民らで作る「公園のクロムを考える会」代表の中村まさ子・江東区議は
東日本大震災で地下の封じ込めが破れた可能性も考えられる。漏出は住民に知らせるべきだ(「 毎日jp」より引用)
と批判した。基準値の220倍の数値の六価クロムでも「人体に影響ない」とするなら、何のための基準値なのだろうか?

大島小松川公園|公園へ行こう!
http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index014.html毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/news/20121118