秋田県でシェールオイル採取に成功
10月3日、日本初のシェールオイル採取が成功した。石油開発大手の
石油資源開発株式会社が、秋田県・鮎川油ガス田で実証試験を行ったもので、来年度には試験生産を始めたいとしている。
推定埋蔵量は500万バレルとわずか。以前、日本が権益を持っていたイランのアザデガン油田(推定埋蔵量260億バレル)など、世界の大型油田と比べると、
日本のエネルギー需給に与える影響は軽微(「YOMIURI ONLINE」より引用)
と、石油資源開発は語っている。
シェールオイル採取の意義とリスク
しかし国内初の採取は、国産資源の開発や掘削技術の向上が期待できるため、意義は大きい。
シェールオイルは、シェール層と呼ばれる地中深くにある固い岩盤に含まれる原油の一種で、岩盤にポンプで塩酸などを流し込み、原油が出る岩盤の隙間をふさいでいる石灰岩などを溶かして採取する。
シェールオイルの採取技術はアメリカなどで進んでおり、採取利用が飛躍的に上がっている。米国では2030年代前半には南北アメリカ内で消費する石油の全量調達が可能となり、
中東からの輸入の必要がなくなるといわれている。
日本の商社や石油元売り企業なども、海外でのシェールオイルの権益獲得に乗り出しており、生産技術が高まれば、
海外で資源開発する際にも有利になる。
資源エネルギー庁は
安全保障上は国内に資源があることが重要。うまくいくことを期待したい(「FNNニュース」より引用)
と、シェールオイル採取に期待をかけている。
ただし、開発コストが膨大なことや、
自然環境への悪影響も指摘されており、実験は慎重に進める必要がある。
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インターネットに寄せられた意見
Twitterでも期待の声と、不安の声の両方が上がっている。不安は主に環境破壊に関するものが多い。
「先行するアメリカでは、シェールオイル生産地で地震の急増や地下水汚染が問題になっています。狭い島国の日本で、そんな生産をしたら、地震や火山活動を誘発しないかとても心配です。」
「米どころで、水も豊かな土地です。これを手放しで喜んでいいものだろうか?危険性について教えてもらってから、とんでもないことに思えるのですが。」
「何百トンもの水を使って圧力をかけるので、広範囲な水汚染の可能性がある。危険性にもキチンと触れて欲しかったな。そしてポスト原発の言い訳は納得できない。」
「聞くだけでコワー、フッ酸恐怖症《シェール層に塩酸とフッ酸をポンプで注入して石灰岩などを溶かし、圧力をかけて隙間から原油を含む液体を噴出させ》」
費用や環境問題などハイリスクな面もあるが、地下資源の有効活用に期待をかけるツイートも多い。
「たいへん好い話。順調に順調に進んでもらいたい。」
「エネルギー自給率がわずか4%で資源に乏しいといわれる日本でも技術進歩に伴い、これまでは採取が困難だった眠れる新型資源を獲得できる可能性が広がりつつある。」
「埋蔵量少なくとも小さなことからこつこつと。クリティカルなのは複数の調達方法があるのが望ましいわけで」
「シェールオイルの埋蔵量が少ないと言っても日本のメーカーが採掘技術の練習ができるくらいはあるんでしょ?なら良いじゃないの。」

YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/FNNニュース
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