口コミで情報広がり、次々に賠償請求
福島刑務所の
受刑者80人以上が、東京電力福島第1原発事故の住民賠償を求め、1人8万円の賠償を受けていたと、7月4日付の産経新聞が報じた。
一部の受刑者が所内で閲覧できる新聞やテレビで賠償の情報を知って請求したところ、
無条件で賠償金が支払われた。このことが口コミで広がり、次々に受刑者が請求をおこなったという。
東電は
受刑者も精神的苦痛、被曝(ひばく)の恐怖にさらされたという意味では住民と同じ(MSN産経ニュースより引用)
との観点から、当時の受刑者全員が賠償対象になると考えている。
福島刑務所には震災時、約1,700人が収監されていた。全受刑者が請求した場合、
賠償額は約1億3,600万円になる。
(画像:刑務作業のご案内ホームページ)
受刑者の人権、公平性に配慮
MSN産経ニュースの記事には、受刑者の賠償請求に関する識者の意見が紹介されせている。それを見ると、NPO法人監獄人権センター副代表の海渡雄一弁護士は
賠償を受ける権利は全受刑者にある。東電と刑務所は、受刑者に賠償請求の方法を伝えるべきではないか
と、受刑者に正式に周知されていないとの問題点を指摘している。
これに対して元最高検検事の奥村丈二中央大法科大学院教授は
介護や仕事、学校の都合で避難せずやむを得ずとどまった住民と、移動の自由のない受刑者を同列に扱い、同額の賠償をすることに違和感を覚える
政治評論家の屋山太郎氏は
東電は公的資金を誰の金だと思っているのか
コラムニストの辛酸なめ子さんも
ただでさえ電気料金が値上げされるのに、税金も含まれる公的資金が受刑者に無条件で支払われるのは納得がいかない
受刑者に公的資金を使うことに、疑問を呈している。
インターネットでは賛成派が多数
インターネットの声はどうだろうか。Twitterでは、受刑者も賠償を受ける権利あるとする意見が多く、おおむね
東電の判断に賛成のようだ。
塀の中の塀エモンこと塀江貴丈氏もTwitterで
受刑者は刑期を務めるのが 罰であり被爆は別のものだ! 「公的資金」を使用してまで 受刑者に「賠償」をするのは 如何なものかと云う者達は 逆に如何なものかと思うね。 賠償請求は出獄後にも可能! 刑期を務めあげたら一般人! 受刑中に資料請求を認めた 刑務所が問題ありなのでは?
と述べている。
もちろん反対意見のツイートも寄せられている。
福島刑務所はこれ認めてるのか。 消費者への賠償が遅いのにどうなってるんだ
など、
受刑者に公金を費やすことに抵抗を感じるとの意見も見られた。

MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120704http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120704Twitter / 検索 - 受刑者
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