ナンシー関「生きているかのように、ふつうに最新刊」
黒メガネにウェーブのかかったロングヘアー。消しゴムはんこと辛口人物評で大人気だったナンシー関さん。彼女が亡くなって、10年になる。没後10年、彼女の人気は衰えることを知らない。
ナンシー関のいない世に我々は生きているのに、まるで彼女が生きているかのように、ふつうに最新刊が出ました
(画像: Togetter)
5月31日、ナンシー関の新刊『お宝発掘! ナンシー関』が世界文化社から発売された。また、時を同じくして彼女の評伝『評伝 ナンシー関 「心に一人のナンシーを」』(横田増、著)も、朝日新聞出版から刊行された。
(画像:Amazon)未発表の原稿が今、楽しめる
『お宝発掘! ナンシー関』は発掘された未収録原稿に、消しゴム版画を合わせて掲載。鋭い切り口で綴られた軽妙なコラムが、再び味わえるのだ。
関さんが生きていた頃に比べ、10年後の日本は取り巻く状況がひどく変わった。彼女が生きていたら、我が国の現状をどんな風に表現しただろうか。
めまぐるしく変わる現代社会では、得意だった芸能人評も時代とともに色あせるはずなのに、彼女の文章は今も古びず、ある種の凄みすら漂う。消しゴムハンコといい、コラムといい、誰にも真似できない着眼点は不世出のものだ。
お気に入りの店は中目黒の「ビッグママ」。決まってカウンターの隅に座り、焼酎「百年の孤独」を傾けながら、ときおりボソッとつぶやいていたという。
(画像:Amazon)早逝を惜しむ声、今なおやまず
2冊の新刊発売にナンシー関のファンは
「ナンシー関がもういない荒野に、僕らは生きている」
「存命であればtwitterやってただろうか」
「ホント、ナンシー関がいてくれたら、と改めて思う今日この頃」
「ナンシー関については、今でも惜しい人を亡くしたと思う」
「あの人を超えるコラムニストはなかなか出てこないよね。鋭い視点でありながら、必ずクスッとさせる緩さも兼ね備えてたよね」
「ナンシーがこっちに居なくなって10年か。心の喪失感を埋めるものが未だ見つからない」
ナンシー関不在の喪失感を抱えながら生きている人が、こんなにも多いことに驚かされた。

ナンシー関の最新刊が出た。/Togetter
http://togetter.com/li/314990?f=tgtnナンシー関/Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/