何をしてはいけないか、もう一度確認
5月21日の金環日食まで、と10日あまりとなった。もう一度、正しい観測方法をおさらいしておこう。金環日食では、何をしてはいけないかをきちんと知っておくことが大切だ。
目を守るために、絶対にしてはいけないのは
●太陽を直接見てはいけない
●望遠鏡や双眼鏡で太陽を見てはいけない
●カラーの下敷きで太陽を見てはいけない
●サングラスで太陽を見てはいけない
●黒いビニール袋で太陽を見てはいけない
●CDの穴から太陽をのぞいてはいけない
●ロウソクのススで黒い色をつけたガラスで太陽を見てはいけない
裸眼で太陽を見るのはもちろん、
日食メガネ以外のもので太陽を見るのは、すべて危険だと思った方がいい。
(画像は、国立天文台の教育関係者向けの資料より)
うっかり、やっちゃった! のないようにチェック
日食メガネの使い方にも要注意だ。特に注意が必要なのが、、日食メガネをかけるときと外すときの
タイミング。まず
下を向いて日食メガネを付けてから、太陽の方向を見るようにする。
観測が終わったあとも、
太陽に背を向けてから外すようにしよう。観測時間は、長くても
1分まで。日食メガネをかけていても、長い時間見つめ続けるのはNGだ。
また、金環日食の日が
曇りだったら、つい油断して日食メガネをかけ忘れてしまうかもしれない。肉眼では眩しくなくても、有害な光線は出ている。日食メガネは必ずかけるようにしてほしい。
金環日食を
望遠鏡で観測したいと思う人も多いだろうが、日食メガネをかけていても望遠鏡をのぞいてはいけない。一瞬でも危険なので、望遠鏡を使った観測はやめよう。
まとめると、
●太陽を見ながら日食グラスをかけたり外したりしてはいけない
●1分以上、太陽を見続けてはいけない
●曇りでも油断をしてはいけない
●日食メガネをかけていても、望遠鏡をのぞいてはいけない
金環食は貴重な体験で、一生の思い出になることだろう。正しい観測で天体ショーを楽しもう。

自然科学研究機構 国立天文台
http://naojcamp.mtk.nao.ac.jp/phenomena/20120521/