開くと壊れるパピルスの巻物を読む
西暦79年のヴェスヴィオ火山の噴火で埋もれた古代ローマの都市からパピルスの巻物が見つかったのは260年前のことですが、開くと壊れてしまうことから、読むことはできませんでした。
イタリアのカタニア大学の研究者達は、インクとパピルスの位相の差を利用して、解読することに成功しました。
この結果、この書籍は紀元前1世紀の哲学者フィロデムスの著書であることが分かりました。
LCD、e-Inkそれとも紙
今では本を読むにはPCやタブレットのカラー端末(LCDと略します)と活字に近い感じで作られたe-Inkと紙の3種類がよく使われている。
LCDとe-Ink(バックライト付き)は真っ暗でも読めますが、紙は暗闇で読むことはできません。
太陽の光の下ではLCDは画面が反射して読みにくい場合があります。e-Inkは少しはましですが、紙にはかないません。
LCDはブルーライトを出すことから、e-Inkや紙に比べて目が疲れやすいといわれます。LCDとe-Linkを比較した文献では読み速度や目の疲れに関しては差が見られませんでした。
紙はLCDに比べて早く読めるという報告もあります。目の疲れに関しては、文献によっては異なる結果が出ています。ただしどの文献も紙よりもLCDが手が疲れるというと結論となっています。
紙の本がLCDやe-Inkに比べて勝っているのは、本は長い期間を保管していると元の価格より高くなるケースがあることです。
紙の欠点はとにかく場所を取るということです。製造にも廃棄にも環境に影響を与えるので、エコなのはLCDやe-Linkかもしれません。
(画像はイメージです)

Revealing letters in rolled Herculaneum papyri by X-ray phase-contrast imaging
http://www.nature.com/ncomms/2015/150120/ncomms6895/fullReading on LCD vs e-Ink displays: effects on fatigue and visual strain
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111Reading linear texts on paper versus computer screen: Effects on reading comprehension
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii