危険に遭遇したときにいかに行動するか
危険に遭遇したときに、思考が止まり、すくんでしまいますか?
ダーウインはそんな行動原理を有している場合には、生き残れないと考え、The expression of emotions in man and animalsと言う文献の中で、ヘビのような恐怖の対象を見た場合には、人間を含む動物の認知情報処理速度は上昇すると記載しています。
しかし、その後の心理学の世界では人は危険に遭遇したとき、思考停止がおこり、すくんでしまうというのが定説でした。
京都大学の研究
2014年11月6日に京都大学が人でヘビの写真を見たときの認知情報処理速度を測定し、危険に遭遇したときには認知情報処理速度が上昇することを明らかにしました。
理化学研究所の研究
理化学研究所は2014年11月21日、危機回避行動は経験によるものであるとの仮説から、遺伝子を改変したゼブラフィッシュを用いて手綱核-縫線核神経回路によるセロトニン制御がその行動に関与していることを見いだしました。
危険に遭遇した際に、たまたま取った行動が、危険を避け得た場合にほっと安心してその行動を記憶し、次に危険に遭遇した場合に、危険予測値をたて、それに従って、行動するということです。
理化学研究所の研究成果はあらかじめ危険を避けるための仕組みを解明したものです。
(画像はプレスリリースより)

京都大学 プレスリリース
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2014/理化学研究所 プレスリリース
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20141121/index.html