最新のCT診断技術
CTは被検者に沿って数ミリ単位でX線写真を連続して撮影することにより、からだの内部の状態を知ることができる検査機器です。
画像処理技術の進歩により、1枚1枚の画像から立体画像を再現することが可能になっています。
しかし、今までのCT装置ではX線写真を撮るカメラは一台で患者を載せた寝台が動くことにより、輪切り写真を撮る方法がとられていたため、経時的な変化を追うことは、技術的に難しいものでした。
最新のCT技術ではカメラを並べることにより、1回で撮影が終わります。
CTでもX線を当てることから被ばくが問題になります。一度のたくさんの写真を撮ることは、単位時間当たりの被ばく量が上がることにつながることから、画像ができる前に色々な技術を加えることで、トータルの被ばく量も以前のCTよりも少なくなっています。
被ばく量を低減したことから、連続撮影も可能になり、時間のファクターを取り込んだ四次元の解析を行うことができるようになりました。
CT撮影の場合には心臓などの撮影時に動く臓器を対照にした場合には、つなぎ合わせる際に画像処理による補正が必要になり、微小な変化は追うことができません。しかし、今回紹介したCT技術を使えばそのような補正は必要ありません。
東芝のAquilion ONEシリーズ Version 7.0
2014年11月から発売を開始したAquilion ONEシリーズ Version 7.0では前記の四次元解析を可能にしている。
4D脳動脈形態計測
未破裂動脈瘤の治療を行う術前評価に使用。従来は目視に頼っていた動態の評価から、連続して収集した各情報から位相ごとに色を付けて重ね合わせることが可能。
4D気管支トラッキング
気管支の病変を連続して収集した情報から、呼吸による動態での解析が可能。
(画像はプレスリリースより)
東芝メディカルシステムズ プレスリリース
http://www.toshiba-medical.co.jp/tmd/company/news/140408http://www.toshiba-medical.co.jp/tmd/company/news/141128