日照量、地理的な問題と水晶体落剥症候群
ハーバード医科大学(合衆国)、テルアビブ大学(イスラエル)とケース・ウェスタン・リザーブ大学(合衆国)は共同で日照量、地理的な問題と水晶体落剥症候群の発現率に関して合衆国とイスラエルで疫学的な調査を行った。
(画像はイメージです)
JAMA Ophthalmology誌は2014年9月4日、オンラインでこの研究結果を公開した。
研究方法
2010年から2012年の間に水晶体落剥症候群の患者と対応するコントロールを登録し、生活している場所の平均緯度と1週間何時間屋外で過ごすかをアンケートで調査した。
水晶体落剥症候群
目の中にゴミが入ったような症状や、水晶体内に細かいゴミのようなものがあるような状態になっていることを水晶体落剥症候群と呼ぶ。
水晶体落剥症候群を放置しておくと緑内障になる可能性が高くなる。
研究結果
居住地の平均緯度が低くなると(赤道に近づくと)、水晶体落剥症候群のオッズ比は11%増加した。夏に平均1時間屋外で過ごすごとに水晶体落剥症候群のオッズ比は4%増加した。このようなオッズ比の変化はつば付き帽子をかぶる習慣がある人にでは検出できなかった。
合衆国のデータでは水の上や雪の上で過ごしている時間が長くなると水晶体落剥症候群のオッズ比は増加した。イスラエルでは、水の上や雪の上での行動を取っている人が少なく分析できなかった。
日中に屋外で過ごしたり、水上や雪上で過ごしたりすると水晶体落剥症候群にかかる可能性が増えることが疫学的に明らかになった。今回の研究では水晶体落剥症候群の可能性はつば付きの帽子をかぶることで予防できることも示唆してる。

Solar Exposure and Residential Geographic History in Relation to Exfoliation Syndrome in the United States and Israel.
http://archopht.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1901215