オオカミの仲間とのコミュニケーション方法
京都大学 野生動物研究センターの研究グループは、イヌ科動物の行動の検討からオオカミ(ハイイロオオカミ)が視線を使って仲間とコミュニケーションを取っている可能性を発見。
(画像はプレスリリースより)
イヌ科動物の目周辺の色彩パターンを比較。イヌ科動物の目は輪郭がはっきりしているのに加え、瞳孔が黒いため、虹彩(こうさい)と目周辺の毛の色が明るいほど視線が分かりやすい。
観察結果
イヌ科動物の目周辺の色彩パターンは3タイプに分類。色彩パターンが異なる3種のイヌ科動物を観察した結果、色彩パターンが分かりやすくなっているものほど、仲間をじっと見つける行動(凝視行動)時間が長いことが判明。
これは相手の視線を読み取り、また読み取ってもらうために自分の視線を表示する時間が長いことを意味する。
以上により、研究グループはイヌ科動物の顔の色彩パターンは、視線を使ったコミュニケーションに関係していること、視線を使って仲間とコミュニケーションしている可能性が高い。
考察
この結果は、オオカミだけでなく、身近なイヌの行動を理解することにも役立つ。オオカミが家畜化されてイヌになる段階で視線を使ったコミュニケーションが発達している人間と暮らしていくのにこの視線を読み取る能力が有利に働いたと考察。
イヌがあなたを見つめているのは、何かを訴えているのかもしれません。
(画像はイメージです)

京都大学 プレスリリース
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/