ナノ技術を用いたMMP
Kala Pharmaceuticals(以下、Kala)は、自社のナノ技術を用いた革新的な眼科用薬の基礎的な研究をアメリカ眼科学会に発表した。
一般的に用いられているゲルに比較して、MPPと呼ばれるKalaの粘膜浸透技術は、1日2回の点眼で薬物濃度が低いにも係わらず、同等以上の薬物浸透性を示した。
これは眼軟膏でしか治療できない眼科疾患に1日2回の点眼という、新しい選択肢をもたらすという。
Kalaの臨床試験
アメリカではMMPを応用した眼科用薬が臨床開発中だ。白内障手術後の炎症と痛みを抑える抗炎症剤が第3相、ドライアイを対象にした薬剤と眼瞼炎を対象にした薬剤が第2相の段階にある。探索的な段階にあるのが加齢黄斑変性症。
MMPの今後
MMPの今後の応用として、粘膜浸透性を利用して粘膜組織を含む臓器を標的とする。肺、消化管、女性生殖系がその具体例となる。
日本での開発は今のところ予定されていない。Kalaと日本の製薬会社とのライセンス契約も今のところ未公開だ。

プレスリリース
http://www.kalarx.com/docs/Kala_ASCRSDataPR42814.pdfKala Pharmaceuticals
http://www.kalarx.com/