バルスパー社とエンクロマ社が共同で開発
3月18日、世界的な塗料会社である Valspar paint(バルスパー社)とEnChroma (エンクロマ社)が手を結び、色覚異常を改善するメガネを開発したと発表しました。
色覚に何らかの異常をもつ人々が、そのメガネをかけて初めて世界に色があることを実感する姿をとらえた動画が、YouTube上で紹介されています。
あるひとりが、沈みかけた夕日を見て問いかけます。「あれは君たちが毎日見ているものなの?」
色覚異常を改善するメガネ
色覚異常の大多数を占めるのは赤緑色覚異常で、世界に約3億人いると言われていますが、種類や程度によりその見え方はさまざまです。
おおざっぱに言えば、赤と緑が見分けにくく、色がかすんだように見え、セピア色の世界が広がっているというのが近いでしょうか。
今回開発されたメガネには、色を分ける特殊なフィルターが組み込まれており、色覚異常の人に、今まで見ることができなかった色を認識させることに成功しました。
エンクロマ社はそのレンズ技術によって、色覚に異常をもつ人々がよりよく世界を見ることのできるように、革新的なアイウェア製品の開発に取り組んでいます。
当たり前ではないことを知る
色のグラデーションに驚き呆然とする老人、子どもが使っているクレヨンの豊富さに感動する父親、今まで見えなかった色に出会った瞬間の喜びの表情。
裸眼で当たり前のように「色」を認識している私たちには、突然色のある世界に遭遇することがどのような体験なのか、想像することしかできません。
「色」が生活の中でどんなにたいせつなものか、裸眼で色を見分けられることがどんなに豊かで幸せかを、あらためて考えさせる映像です。
動画の視聴は、エンクロマ社またはバルスパー社の公式サイトより。

EnChroma (エンクロマ社)
http://enchroma.com/「Color for All Valspar」(バルスパー社)
http://www.valsparcolorforall.com/