この服は何色?
ネットに掲載された写真が、何色に見えるかが話題になっています。人間の色覚に個人差がある証拠ではないかと注目する眼科医や脳科学者がいます。
75%の人は白色と金色と答えましたが、残りは青色と黒と答えました。(写真は外部リンクを参照してください)
服を作ったメーカーは青色と黒と答えています。
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
ニュートンは光は屈折率の違いによって七つの色光に分解され、これらの色光が人間の感覚中枢の中で色彩として認識されるとしました。
これに関して詩人、劇作家、小説家、自然科学者、政治家、法律家で詩劇「ファウスト」で知られているヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテは「色彩は単なる主観でも単なる客観でもなく、人間の眼の感覚と、自然たる光の共同作業によって生成するものである。」とその著書「色彩論」で述べています。
単なる詩人が、色彩に関して文学論的に述べていると取られているかもしれませんが、これは現在の理論に近いものです。
現在の色彩論
人は樹上生活をしていた原猿が、直立して平地で暮らすようになったときに色彩を手に入れたといわれています。
人は、眼(網膜)から得た情報を、脳が処理した上で色彩として認識しているというのが、現在のところ定説となっています。
つまり、ゲーテのいう、「眼の感覚」を脳における情報処理と考えると現在の理論の先取りであることが分かります。
人は明るいところと暗いところで、視神経を使い分けています。このため、明るさにより、色の感じ方が変わります。
写真の光度を処理することによって、全員が金と白あるいは青と黒に見えるようになります。これは、明るいか暗いかを判断する基準に個人差があることの証拠の一つになっている可能性があります。
(画像はイメージです)
Mail Online(文中の服の写真があります)
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2971409/Nature
http://www.nature.com/news/hues-and-cry-1.17030