緑内障の早期発見
緑内障は、障害者手帳の発行数から失明原因の1位であることが分かっています。緑内障による視力障害は治療により進行を止めることは可能ですが、改善に向かうことはありません。
緑内障は、高眼圧症がリスク因子となることから、健康診断では減圧検査を行うことが重要になります。
しかし、日本緑内障学会と関係者の調査によると、40歳以上の日本人成人における緑内障罹患率は5~7%であることが判明しています。問題はその約90%が潜在患者であることです。つまり緑内障であるのに、きちんと治療を受けている人は10%しかいないということです。
将来、眼圧を計るメガネやコンタクトレンズが開発されるかもしれませんが、現在のところ血圧のように眼圧を家庭で計ることはできません。
緑内障になると視野に問題がでてきます。視野検査を家庭でもできるのが、近畿大学が開発した「クロックチャート」です。ファイザーが公開している「なるほど納得!緑内障の情報サイト」で実際に体験することができます。
クロックチャートと眼科医での視野検査の比較
Japanese Journal of Ophthalmologyの2月号に「CLOCK CHART: a novel multi-stimulus self-check visual field screener」という文献が掲載されました。
眼科医での視野検査のデータとクロックチャートがどの程度相関するかを調べています。
眼科医での視野検査はOctopus 101 G2 program(自動視野検査)、Aulhorn分類Greve変法による病期分類およびMean Defectの重症度分類。
110人の緑内障(110眼)と45人の健康成人(45眼)でクロックチャートによる自己診断と眼科医での視野検査の相関を調べた結果、軽度の緑内障の場合85%という場合もありましたが、ほぼ90%以上眼科医の視野検査で緑内障であるとされた人はクロックチャートの自己診断で問題ありとしていました。
健康人がクロックチャートで問題ありと判断した人の割合は11%でした。
40歳を超えている人は一度クロックチャートを試してみてはいかがでしょうか?
お父さん、お母さんが40歳を超えている人は、両親に紹介してみて下さい。
(画像は視野障害が起こっている場合のイメージです)

Japanese Journal of Ophthalmology
http://link.springer.com/article/10.1007%2Fs10384-014-0368-7なるほど納得!緑内障の情報サイト(視野の欠けチェック)
http://www.ntg40.jp/selfcheck/howtouse02.html