泳いだ後は目を清潔に
7月後半を迎え、小中学校などは夏休みが始まっている。夏場に気をつけたい病気の1つに「ものもらい」がある。「ものもらい」は通称であり、医学的には麦粒腫(ばくりゅうしゅ)とよばれる。
夏場は疲労が重なり免疫力が低下しやすい
麦粒腫は細菌感染による炎症であり、黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌などの皮膚の上の細菌が原因となる。これらの細菌が、まぶたにある脂や汗を分泌する皮脂腺に入って炎症を起こしたり、目の乾燥を防ぐための脂を分泌するマイボーム腺に入り込んで炎症を起こし発症する。
初期症状は、まぶたに局所的な赤み、軽い痛みや痒みが現れる。炎症が進むと赤み・腫れ・痛みが強くなる。化膿が進行した場合、腫れた部分が自然に破れて膿が出ることもあるという。膿が出た後は症状が回復するが、化膿が進んだ場合は切開して膿を出すこともある。
治療方法としては抗生物質の点眼や内服を行う。予防策は、目の清潔を保つことであり、プールや海水浴に行ったあとは、目の洗浄をしっかりと行うことが重要である。目の周りや手、ハンカチやタオルなども清潔を心掛ける。
疲れが出やすい夏場は、寝不足やストレスなどによって免疫力が下がっていると、細菌による炎症が起こりやすくなるため、体調管理にも気を付けたい。

日本眼科学会 目の病気
http://www.nichigan.or.jp/public/disease/ganken_bakuryu.jsp