社会に役立つBANシステム
5月25日、独立行政法人情報通信研究機構(NICT)は、超広帯域信号(UWB信号)の世界共通ハイバンドを使用したボディエリアネットワーク(BAN)システムの試作に成功したこと発表した。
BANシステムは、人間の生体センサー(脈波、血中酸素飽和度、体温など)を使用することで、生活習慣病予防や高齢者見守りなど、これからの日本の高齢化社会に役に立つ無線通信システムである。
視覚障がい者に音声で情報を送る
BANシステムは、「サングラス」に取り付けたカメラの映像、「腕時計」型ユニットで取得した体温・血中酸素飽和度の情報、「つえ」に取り付けたセンサーからの障害物情報を、UWB信号を用いて「腰ベルト」装着型のハブユニットに送信し、交通信号色などの情報を音声で案内する機能を持つ。
同システムは認証を受ければアメリカ、ヨーロッパ、日本などで免許不要で利用が可能となる。既存のインフラと組み合わせて用いることで、信頼性の高い健康・安全ネットワークが構築できる。
また、このシステムは高い伝送速度をいかしてゲームコントローラやワイヤレスヘッドホンなど、身の回りで用いる娯楽用小型端末間の音声、画像、データのワイヤレス伝送にも利用が期待されている。

プレスリリース NICT
http://www.nict.go.jp/press/2011/05/25-1.html