被災地で困難な眼科診療
東北地方太平洋沖地震により、医療機関の不足が深刻化している被災地。眼科医療もその例外ではなく、電気がないと診療が難しい眼科は、インフラが停止した地域での治療は困難とされている。
そのような状況を乗り越えるべく、米マイアミ大学から、車内で眼科診療ができるバス「Vision Van」が仙台に到着した。しかも、フライトにかかる費用を含めすべて無料提供ということなので、何ともありがたい話だ。
診療室顔負けの心強い味方
「Vision Van」には、屈折度測定装置、眼圧測定器など診療室顔負けの設備が充実。緑内障や感染症の診断・治療などができ、眼疾患を抱える被災者への対応が可能になる。
現地では、東北大医学部眼科学教室や岩手医大眼科学講座などのチームが、バスを利用した診療にあたる。活動初日の15日から、お年寄りや目の痛みを訴える人で長い列ができているそうだ。
実はこのバス、2005年に米国東部をハリケーンが襲った際に活躍したものだそう。日本でも、眼疾患で心細い思いをしている人々を助ける、心強い存在となるだろう。
Vision Van