親・兄弟・姉妹との再会で
東北地方太平洋沖地震が発生して一週間がたちますが、連日のテレビ報道を食い入るように見ている方は、日本のみならず世界に大勢います。こういった一連の放送の中で、胸が痛むのは被災者の方々のたくさんの『涙』。
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lenifuzhead's photostream(画像はイメージ)
バラバラに離散してしまった家族を捜して避難所から避難所を歩いて訪ね、大きな声で名前を呼び、「はーい!」と答えた家族の返事に号泣し、喜びを全身でわかちあう親子。
壊滅的被害を受けた陸前高田市の高田一中にある避難所では、北海道から駆けつけた釧路市議の村上和繁さんが、80歳・81歳と高齢の父母との再開を果たし、泣き崩れました。
厳しい現実を映し出すその「瞳」
再会や安堵・喜びの涙ばかりではありません。ネット上で話題となっているのが「母を捜す女の子の悲痛な叫び」。テレビで放送されたのですが、気仙沼で行方不明となった母を捜して歩く少女は家のあった方角を向き、泣きながら「お母さん! お母さん! お母さーん!」と会えない母へ声を絞り出します。この映像を見た視聴者やインターネットからの感想は、
「これは辛すぎる。どうか神様、この子が強くたくましく生きていける人になりますように」
「生きていて欲しい。たった49秒の動画で泣いたのは初めてです」
「とてもとても心が痛いです。がんばれ、きっと生きてるよ! みんながついてるよ。がんばれ!」
(ロケットニュース24より)
様々な感情を静かに湛えた被災者の方々の「目」は、テレビを通し、日本中世界中の人々に地震の恐ろしさだけでなく、助け合いや思いやりといった人間本来の感情を思い起こさせています。彼らの「目」をしっかり受け止めて、ともに生きていきましょう。
河北新報ロケットニュース24