サメの新たな真実
2011年1月18日、ドイツの学術誌“Naturwissenschaften”に
『サメは色を識別できない』という研究結果が掲載されました。研究を行った西オーストラリア大学のチームが捕獲したサメは全17種類。顕微分光測光法と呼ばれる方法でサメの網膜細胞を調べたそうです。
色覚より光が重要な海の世界
17種類のサメに共通するのは棒状の
桿体細胞と呼ばれる光受容器官。この細胞は光に敏感で暗闇での視界に優れているが、色の識別はできないという特徴があります。
また、17種類のうち10種類には光を波長によってそれぞれの色を識別する「錐体細胞」が全く見当たらず、残りの7種類で見つかった「錐体細胞」は緑色の波長しか感じ取れないものだったといいます。
以上の結果、サメはグレーは識別できるが、色相の識別はできないと考えられるとのことです。同研究ではクジラ・イルカ・アザラシらの錐体細胞も緑色にしか感応しないことも判明しています。
サメ避けが工夫されたサーフィン用具・サメがかからない網といったサメ・人間両方が得をする製品の開発に、今回の研究が応用される日も近いのではないでしょうか。
AFP BBNews