気さくで明るい人柄だった
東京都豊島区のJR目白駅で16日の夕方、視覚障害者のマッサージ師武井視良さん(42)がホームから転落し、電車にはねられて死亡した。
知人らは17日、日本ブラインドテニス連盟の会長を務め、普及に尽力した武井さんの死を悼んだ。気さくで明るい人柄で慕われていた武井さんの死に、悲しみが広がっている。
弾んだ時に音がするボールを開発
知人やブラインドテニス連盟などによると、武井さんが病気で視力を失ったのは1歳の時。埼玉県立盲学校(現・特別支援学校塙保己一学園)の高等部に在学中に、草創期のハンディキャップテニスに出会う。
武井さんは「空中に浮いたボールを打ちたい」と考えて試行錯誤を重ね、卒業後、弾んだ時に音がするボールを開発した。視覚障害者のスポーツでは、ボールは地面を転がすのが一般的だったため、画期的な開発となった。
ブラインドテニスは、1990年に第1回大会が開催され、現在の競技人口は約300人に増加している。2020年のパラリンピックでの種目採用を目指して、武井さんは英国や韓国などでも講習会を実施していた。
日本ブラインドテニス連盟の松居綾子事務局長(49)は、
遺志を受け継いで、良いプレーヤーを育てるのが義務。夢をかなえて武井さんに報告したい。
と語った。

日本ブラインドテニス連盟
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