3D画像で脳が混乱を起こす
3Dテレビやパソコン、3Dゲームなどの新製品の情報が次々と出てくる中、3Dの画像を見ると脳が混乱を起こし、眼精疲労・頭痛・吐き気を起こす原因になると科学者達が警告を発している。
今週のニュー・サイエンティスト誌には、オランダのアインドーヴェン大学の研究者たちが行った実験が掲載されている。
実験で39名の被験者に3メートル離れた画面上の文章を読ませると、被験者の7名が「気分が悪くなる」「物が2重に見える」「眼精疲労を起こす」などの症状が出たという。
眼精疲労による頭痛
3Dテレビには「受動タイプ」と「能動タイプ」の2タイプがある。「受動タイプ」は、映画館で渡されるような偏光メガネを使用して見る。画面に特殊な偏光フィルターを使用し、画像が右目用・左目用に分けられていて、偏光メガネを通してみると分割画像が立体に見えるのである。
「能動タイプ」は専用のメガネ(シャッターグラス)が必要である。画面からは、右目・左目と交互に高速のフレーム画像が表示される。シャッターグラスは画像と同じスピードで交互に左右の視界を遮断する。すると、脳がだまされて画像が立体に見えるということだ。
眼科学ロイヤルカレッジ学長のジョン・リー氏は、
3Dテレビで眼を悪くするとは言えないが、3D画像を長時間見すぎると眼精疲労が起こり頭が痛くなることもある
と最近のインタビューで語っている。

New Scientist
http://www.newscientist.com/section/science-news