名前は知っているけれど正体は知らない
Web上で「ソフトコンタクトレンズ 角膜炎」と検索をかけると必ずでてくる「アカントアメーバー」。昨年12月に国民生活センターが発表した、マルチパーパスソリューション(MPS)ではアカントアメーバに対する消毒能力が不充分な製品がある、という報告をしましたが、このアカントアメーバーとは一体どういった微生物なのでしょうか?
【image】
WTL photos' photostream(画像はイメージ)
土壌にいる普通の微生物
アカントアメーバーは土壌中に普通に存在する土壌微生物です。淡水域やその他の場所にも広く分布しています。井戸水や水道水の中に生息しているため、とても身近な存在です。普通の生活を送っていれば、もしも目にアカントアメーバーが付着したとしても、涙で流れ落ちてしまいます。しかし、角膜に傷があった場合は傷から入り込んで角膜炎の原因となってしまいます。
ソフトコンタクトレンズを長時間装用した目は酸素不足に陥り、抵抗力も低く角膜はふやけて傷がついてしまっていれば、そこはアカントアメーバーにとって、最適な住処を提供しているのと同じなのです。
驚異の「殻」を形成
アカントアメーバー角膜炎の治療には抗真菌剤の投薬や抗生物質の点眼が行われますが、アカントアメバーは点眼治療をすると、自分の体を「シスト」という殻のようなもので覆ってしまって薬をブロックしてしまうのです。そのため、治癒までに長い時間を要します。
すこしぐらい大丈夫・・・とコンタクトケアを怠っていると、アカントアメーバーはあなたの角膜に住み着こうとしているかもしれません。

goo ヘルスケア(アカントアメーバー角膜炎)
http://health.goo.ne.jp/medical/search/10A30900.html