ドライアイ患者に光明
ライオン株式会社は10日、点眼薬中に溶解しにくい有効成分「ビタミンA(レチノールパルミチン酸エステル)」を配合し新たに開発した点眼薬が、ドライアイ患者に対する有効性を向上させることを発見したと発表しました。
目の表面を覆う涙の量が減少したり質が低下したりするために、角膜上皮細胞が損傷して目の乾きやかすみが生じる「ドライアイ」の患者が増加しています。その数は、現在2000万人以上ともいわれており、現代人にとって非常に身近な疾患といえます。
点眼薬中にビタミンAを溶解させる研究
ドライアイの改善には角膜上皮細胞の分化・増殖を促進させる効果があるビタミンAが効果的とされていますが、脂溶性のビタミンAは水を多く含む点眼薬には溶けにくいため、特殊な技術が必要でした。
ライオンは界面活性剤を用いて、ビタミンAを微粒子として点眼薬中に均一に分散させる技術「ナノエマルション」について研究を重ね、このたびドライアイ患者に対する有効性を向上させる点眼薬の開発に至ったと発表しています。
ライオンは今後の展開について、
「界面活性剤 EOPO を用いた新ビタミンAナノエマルション製剤がドライアイに対して有効であることが明らかになりました。本技術を応用し、今後、涙液減少に伴う角膜上皮障害や涙液中のムチンの減少をしっかりと改善し、目の乾きに伴うトラブルを解消する新たな点眼薬を開発してまいります。」
(プレスリリースより引用)
とコメントしています。
(画像はライオン株式会社 ホームページより)
プレスリリース
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