ヒッグス粒子であることは、ほぼ確定
我々が、今、ここに存在するのは何故だろうか――。人類永遠の謎である、物質が質量を持つ理由を解明するための鍵となる「神の粒子」が発見された可能性が、ますます高くなった。
欧州合同原子核研究機関(
CERN)の大型加速器LHCで発見された粒子を調べる研究チームが3月14日、新発見の粒子が「
ヒッグス粒子」である可能性がさらに高まったと発表した。
物理学者の理論通りの粒子なのか?
昨年7月、CERNが「
ヒッグス粒子を発見した」とのニュースは、大きな話題を呼んだ。ただしこれは新たな始まりの一歩であり、確定に至るまでには、さらなる調査が必要としていた。
今回、7月の発表時より2倍半の多さとなるデータを分析し、LHCで発見された粒子が「
ヒッグス粒子」である可能性は更に高まった。
LHCの実験装置ATLASとCMSを用いて検証を行っている2つのチームが研究成果を報告。
It remains an open question, however, whether this is the Higgs boson of the Standard Model of particle physics, or possibly the lightest of several bosons predicted in some theories that go beyond the Standard Model. Finding the answer to this question will take time.(CERNホームページより)
ヒッグス粒子であることはほぼ間違いないが、
従来の理論通りのヒッグス粒子なのか、
全く新しい種類の粒子なのかは、判断がつかないとしている。
素粒子の標準模型を完成させる最後のピースの1片として、未発見のままであった「
ヒッグス粒子」。物理学者の“仮説”を証明する粒子であるのか、“仮説”とは異なる振る舞いを見せる粒子なのか――。今後の研究成果が、楽しみだ。

CERN
http://home.web.cern.ch/New results indicate that new particle is a Higgs boson
http://home.web.cern.ch/about/updates/2013/03/