今年のノロウイルスは手ごわいゾ!
大阪で高齢患者2人が死亡するなど、今年の冬はノロウイルスが大流行の兆しを見せている。
しかも、このノロウイルス、遺伝子変異をした新種であることが確認された。ノロウイルスには、さまざまなタイプがあるが、ここ数年は、平成18年に大流行したタイプが一般的だった。
ところが今年10月、新潟県の2つの福祉施設で集団発生したノロウイルスを分析したところ、感染しやすさを決める遺伝子の特定の部分に、新たな変異が見つかった。
新しいタイプのノロウイルスは各地で、次々と見つかっており、北は北海道から南は沖縄まで、少なくとも9つの都道府県で確認されている。
突然変異のノロウイルスに注意
平成18年の感染性胃腸炎の大流行も、ノロウイルスの遺伝子が突然変異した新タイプであったためだといわれている。
国立医薬品食品衛生研究所の野田衛室長は
今シーズン、健康な大人でも胃腸炎を発症する例が目立っているのは、新しいタイプのウイルスに対する免疫がないためと考えられる。大きな流行を引き起こすおそれがあり、注意が必要だ(「NHKニュース」より引用)
と呼びかけている。
感染性胃腸炎や食中毒の原因となるノロウイルスは、12月~1月が発生のピークになるため、年末から年始にかけての体調管理には十分に気をつけたい。
特に抵抗力の弱い子どもやお年寄りには注意が必要だが、今年のように突然変異の新種には免疫がなため、健康な大人でも重症に至る危険がある。
厚生労働省ではこれらの症状を防ぐために、手洗いの励行と、加熱が必要な食品は、中心部までしっかりと火を通すように注意を促している。

NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/食中毒の原因(細菌以外)|厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/03.html#link01