猛スピードで地球環境は破壊されている
地球の
気候変動が臨界点を超えそうだと、国連が警告している。6月8日付のニューズウィーク日本版によると、ネイチャー誌に掲載された報告書の要約には
人為的要因により、気候変動が限界点に迫っている、または既に限界点を越えてしまった地域がいくつもある。一度限界点を越えると、もう元には戻せない変化が起こリ始め、地球上の生命体も影響を受けるだろう。人間の生活や健康にも大きな悪影響を及ぼす可能性がある
と書かれている。
この報告書は約600人に及ぶ専門家が、3年をかけてまとめたもので、北極などの氷床の溶解、アフリカの砂漠化、熱帯雨林の森林破壊が想像以上に
急速なスピードで進行していると指摘した。
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人が招いた地球の危機
もちろん今回の大きな気候変動は、氷河期のような自然要因によるものではなく、人間が原因だ。人の暮らしがもたらした
温暖化ガスの排出などが生態系を破壊し、気候を変動させるほどの深刻な影響をもたらしているのだ。
報告書に携わったアンソニー・バーノスキー氏は、科学ニュースサイト「ライブサイエンス」に
今世紀の終わりまでに、この地球が現在とはまったく異なる環境になっている可能性は極めて高い
(ニューズウィーク日本版より引用)
と語り、人類は環境の変化に適応するために、
急速に生活を変えなければ生き残れないだろうと予測している。
国連環境計画(UNEP)のアヒム・シュタイナー事務局長は記者会見で、
この報告書で指摘されているように私たちは無責任な時代を生きている。(この種の報告書が初めて発表された)1992年にも、将来起こり得る変動が指摘された。それから20年後に発表された今回の報告書では、予測された数々の現象が現実になったことが証明された
(ニューズウィーク日本版より引用)
と、今回の報告書を「告発」として受け止めた上で、
人類は生き方を変える他に選択肢がないと語った。

ニューズウィーク日本版
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