奨学金返済を企業が加担する制度
2014年11月19日、株式会社オンデーズは同社の社員を対象とし、月々の奨学金返済額を同社が負担する「奨学金返金救済制度」を設立したと発表した。
同社は日本全国、中国、シンガポールに120店舗を展開するメガネチェーン。年間60万本のメガネを販売しており、世界的なメガネのファストファッションチェーンとして海外へも積極的に進出している。
「奨学金返金救済制度」の利用は、学生の時に奨学金受給をしており現在も返済を続けていること、かつ同社独自の社内試験に合格することが条件だ。社内試験は筆記試験、プレゼン、グループワーク、面接で構成され、これをクリアした社員には給与に加え、月々の奨学金返済額が上乗せして支給される。
この制度の導入は2014年12月から。
増える奨学金滞納問題への取り組み
同社がこの制度を導入する背景には、増え続ける奨学金滞納問題がある。
奨学金制度は学生が自立して学ぶことを支援する制度であり、利用者が卒業後にそれを返還することで次の世代が利用可能となる。しかし不況とそれによる安定した就業の難しさにより、滞納者の数が年々増加。2012年度の統計によれば滞納額は925億円にものぼっている。
同社は新社会人の生活と、次の世代の学生を企業としてバックアップ出来る体制づくりが必要と考え、この制度の設立に至ったという。新社会人のリスクを企業が加担することで、結果として社員のモラル、生産性が向上し、企業全体の活性化につながるとしている。
(画像はオンデーズリクルートページより)
株式会社オンデーズ プレスリリース
http://www.odsaiyou.com/press/owndays_20141119.pdfオンデーズリクルートページ
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