ワンショット紫外-可視分光OCTとD-UVA可視化システム
2014年10月13日、富士フイルムは紫外線の最長波領域「Deep UVA」の肌内部への到達状況を、「ワンショット紫外-可視分光OCT」と「D-UVA可視化システム」によって可視化することに成功したと発表しました。
可視化により、富士フイルムの開発した「D-UVガード」の効果を確認。また、室内においても窓越しに「Deep UVA」が身体に届いていることを明らかにしました。
Deep UVA
紫外線は、地球に到達する太陽光線のうち、通常190~400nmの電磁波を指します。
波長の短い方から、C波紫外線(UVC、290nm以下)、B波紫外線(UVB、290~320nm)、A波紫外線(UVA、320~400nm)に分類されます。
このうちC波紫外線については、オゾン層で遮られるので、地上には到達しません。
B波紫外線は、肌の表皮に到達して発熱や発赤などの炎症を引き起こすので、いわゆる日焼けのを引き起こし、表皮のシミの原因になります。
A波紫外線は、肌深部にダメージを与えて、肌にハリの低下、シワ、たるみ、くすみをもたらします。
富士フイルムはA波紫外線の中で最も長波長の領域(370~400nm)を「Deep UVA」領域と名付けて、可視化に取り組みました。
「ワンショット紫外―可視分光OCT」
「ワンショット紫外―可視分光OCT」は光の干渉作用を利用して、測定光の深さ方向の分布を計測し、非侵襲で身体を傷つけることなく、生体組織深くの断層画像を得られる装置。
「Deep UVA」の領域の光を照射するように調整し、肌への「Deep UVA」の深さ方向の分布を明らかにできるように開発。
「D-UVA可視化システム」
近紫外線領域を撮像できる特殊用途のカメラに、「Deep UVA」波長帯域光のみを透過させるフィルタ(バンドパスフィルタ)を装備し、光の強度をコンピュータで解析し、強度分布を着色し、可視化したシステム。
今後の展開
「Deep UVA」領域を可視化することにより、「Deep UVA」の効果的に防御するハイブリッド型紫外線防御剤「D-UVガード」の効果を確認することができたので、今後、紫外線による老化を防ぐスキンケア化粧品に応用するとのこと。
(画像はプレスリリースより)

富士フイルム プレスリリース
http://www.fujifilm.co.jp/corporate/news/articleffnr_0934.html