国内の初承認の白内障手術用レーザー装置
2014年9月11日、日本アルコンは白内障手術用の「LenSx(R)眼科用レーザー手術装置」を10月中旬に発売することを明らかにしました。
この手術装置はフェムトセカンドレーザーを利用することにより、白内障手術の難易度の高い過程を、正確かつ最適に行えるようにしたものです。
白内障
日本の年間白内障手術件数は130万件と、外科手術の中で最も多い手術です。白内障は50歳代で30%以上、80歳代では100%の発症率となっています。高齢者が増えるに従い、白内障が増えるといわれています。
(画像は白内障手術のイメージです
Takuma-sa)
白内障は初期には点眼で進行を止めることが行われます。しかし、症状が進んだ場合には濁った水晶体を取り出し眼内レンズを挿入することになります。
眼内レンズに関しては、単焦点眼内レンズを用いた場合は保険を適用されます。しかし、単焦点眼内レンズでは遠視の状態になる場合があります。多焦点眼内レンズを用いるとそれを避けることができますが、今のところ保険は適用されません。
装置の概要
フェムトセカンド(フェムト秒)とは、1000兆分の1秒を意味し、レーザー照射によってミクロンレベルの精度と均質性を実現します。これまで術者の技量や経験に依存していた角膜切開、前嚢切開、水晶体分割の行程を本製品による手技に置き換えることができます。
(画像はプレスリリースより)
手術中における前眼部の各部位を、高解像度OCT画像により、1回で360°全周をスキャンし、水晶体の傾斜を計算した位置決めが可能。角膜切開、前嚢切開、水晶体分割位置を精緻に設定します。
患者のインターフェースは角膜への圧迫を抑制する形に設計しています。自然な角膜形状を維持した状態で施術が可能です。

日本アルコン プレスリリース
http://www.alcon.co.jp/docs/nc-press-release_140911.pdf