高齢化に伴い白内障は増加
2011年1月25日、医療品大手の日本アルコン株式会社は、白内障治療に関するセミナーを都内で実施した。同社が開発した新しい眼内レンズ「IQレストア+3D」も披露した。白内障とは、眼球の中にある水晶体が濁ってくる病気であり、白内障が進行するにつれて視力は低下していく。
2005年の厚労省調査では白内障の患者はおよそ128万人8000人となっている。白内障の原因の9割は加齢によるものである。高齢化の進む日本では、今後も白内障の増加が予想されている。
「IQレストア+3D」は多焦点眼内レンズ
白内障の手術では、濁った水晶体を除去し、眼内レンズ(人工レンズ)を挿入している。この時、挿入される眼内レンズで一般的であるのが「単焦点」眼内レンズである。
「単焦点」眼内レンズでは、手術後でも焦点の合わない距離を見る場合には、メガネをかける必要があった。遠方から手元まで焦点があう「多焦点」眼内レンズもあるが、これを利用する医療施設は多くないのである。
2010年12月10日から提供開始された「IQレストア+3D」は、改良型の「多焦点」眼内レンズで、手術後は手元から遠くまでのより広い範囲で良好な視力が得られるのである。その結果、メガネへの依存度を大きく軽減し、生活が快適になるという。
白内障で多焦点眼内レンズを使用する治療は、保険診療との併用ができる先進医療として厚労省にも認められている。白内障治療の新しい選択肢の1つとなるだろう。

日本アルコン株式会社
http://www.alcon.co.jp/media/2010/1210_2.html