眼鏡フレームの精密加工技術を医療に活用
眼鏡フレームメーカーの株式会社シャルマンは3月8日、「HORITECH(ホリテック)」ブランドで、メディカル事業に参入すると発表した。
シャルマンは、国内眼鏡フレームの生産地として知られる福井県鯖江市で、高度な精密加工技術を有するメーカーとして有名。第4回ものづくり日本大賞特別賞をはじめ、第3回レーザ学会産業賞、第6回日本機械学会優秀製品賞などを受賞。その技術は、高く評価されている。
創業以来培ってきた金属の精密加工技術を、医療機器事業に導入することで、人々の健康とと地域社会の発展に貢献していく考えだ。
医療現場で求められる安全で確実な手術器具は、特に眼科や脳外科でのマイクロサージャリーにおいて、より微細で正確な手術操作へのニーズが高まっている。
優れた素材チタンで日本の技術力を世界へ発信
これに応えてシャルマンでは、白内障や緑内障などの手術に使われる医療器具を開発。ピンセット、ハサミ、開瞼器(かいけんき)など5分野10品目を発売する。
切れ味が求められるステンレス製のはさみは以外は、すべてチタン製。チタンは錆ない、軽量、非磁性、生物学的安全性などの優れた特徴を有する。
福井新聞の記事によると、東京都内で会見したシャルマン堀川馨会長は
シャルマン1社が医療分野に参入するのではなく、金属微細加工の技術を持つ鯖江の眼鏡産地を抱き込み、産地と世界のアイドクター(眼科医)をつなげる計画のスタート
とし、地域ぐるみで産業の活性化を図り、そのリーダーシップをとっていく構想を持つ。
また、開発に協力した北里大学の清水公也教授は、
眼科の分野は医療器具の中でも細かく繊細なので、ここで成功すれば脳外科、心臓外科にも拡充できる
と将来性の高さを評価した。

眼科医療機器販売/ホリテック
http://www.horitech-japan.com/福井新聞
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/economics