5年後には角膜再生！iPS細胞研究の工程表を文部科学省が改定

文部科学省は11月2日、iPS細胞実用化の目標時期を示すロードマップ（工程表）を、新たに作成し直した。

工程表は2009年に作成されたが、その後3年間で研究が急速に進展したため、改めて見直しを行った。

臨床研究を始める目標時期などを更新したほか、5年後を目処に肝臓や角膜、10年以内に腎臓や肺で、組織構造のある立体的な臓器を作る技術の確立を目指す。

3年以内の臨床研究を目指しているのは、加齢黄斑変性を改善するための「網膜色素上皮細胞」。

5年位内では「血小板」、「心筋」、脊髄損傷のための「神経幹細胞」。また「赤血球」を作る研究も目標時期を2年前倒しして、5年後には臨床研究に取り掛かれるようにする。

5～7年後に目標時期が後退したのは「角膜細胞」だ。白血病のための「造血幹細胞」の臨床研究も7～10年後に先延ばしされた。　

京都大iPS細胞研究所が中心となって推進中の貯蔵供給施設「iPS細胞ストック」に関しても、2年以内にストック構築を目指し、2～3年後には供給が開始される見通しだ。

iPS細胞研究の飛躍的な進歩に伴い、治療困難と言われてきた病気の克服に、大きな希望が見えてきた。



CiRA（サイラ） | 京都大学 iPS細胞研究所
http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/index.html

YOMIURI ONLINE（読売新聞）
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/