ARVOで高橋　政代氏講演：網膜移植手術後の経過は順調

2015年2月17日、Asia-ARVO 2015において、理化学研究所の高橋　政代プロジェクトリーダーは「Application of iPS cells to retinal disease（網膜疾患に対するiPS細胞の応用）」と題した講演を行いました。Asia-ARVO 2015の抄録によると、この講演は加齢黄斑変性（Age-related macular degeneration ：AMD）に対するiPS細胞を用いた臨床研究に関した内容。

移植前の準備として、患者からiPS細胞から作成した網膜の細胞シートの臨床に使えるかを確認を実施。その内容は品質、量、整合性と安全性を確認すること。

さらに、iPS細胞から3次元的に網膜を分化させる方法で光受容体の移植を評価。

光受容体が周りを囲む細胞内で6か月の生存することを確認してから、網膜移植手術を実施。

現在のところ移植手術に経過は良好であるが、移植手術の効果は最初の10年間に限られるとのこと。

iPS由来の網膜移植手術に関する可能性と制限には正確に知ることが大切であると結んでいます。

ARVO（The Association for Research in Vision and Ophthalmology）は眼科学に関する権威ある学会。

アジア・オセアニア地域を中心として活動しているAsia-ARVOは2年に1度開催される国際会議で、参加国数は約28か国にわたり、国内外2,500名の参加者が見込まれています。

Asia-ARVO 2015はパシフィコ横浜で2015年2月16日～19日の4日間開催。会長は坪田　一男　慶應義塾大学医学部眼科学教室教授。




Asia-ARBO 2015オフィシャルサイト
http://www.arvo.org/asia-arvo/

Asia-ARBO 2015日本語紹介サイト
http://www.mediproduce.jp/2015asia-arvo/japanese/index.html